私は、受講者の皆さんが、傾聴に興味を深め、生活の中で傾聴をやってみようという気持ちで、それぞれの場所へ戻ってほしいと思います。
そして、
・いままでよりは少し楽な気持ちになったり、
・少し楽に周りと関われるようになったり、
・少し楽に自分を見守れるようになったりして、
「少し楽だから、それでいい」と笑える人が増えてくれたら嬉しいです。
受講者の皆さんは、受講される段階で、傾聴への興味はすでにお持ちです。
その気持ちを萎えさせることなく、育めたらと思います。
そのうえで、傾聴を学ぶ過程で、「自分」をより知ってほしいと思っています。
自分は、どうして傾聴に興味を持ったのか。
自分は、傾聴でどうしたいのか。何を望んでいたのか。
自分は、傾聴でそれをすると、どうなるのか。どう思うのか。
自分への感度を高めることは、他人や世界への感度を高めることになるからです。
そうして見えてきた自分を、客観的に見ることで捉え直してほしい。
その自分を好きになって欲しい。
急に好きになることは出来なくても、好きになってもいいことを知ってほしい。
自分の味方になってほしい。
そう思います。
自分と他人。
それぞれを認識して、それぞれをありのままに受け止めることは、傾聴において、とても大切なマインドだと思っています。
自分は自分。他人は他人。自分と他人は違うもの。違っていていい。
その感性が、共感には、とても重要です。
その感性は、自分軸を得ることにもなり、自己を安定させ、周囲との人間関係も変化させます。
そのほかにも、JKDAの傾聴のマインドには、生きることが楽になる考え方が入っています。
・失敗してもいい。
人間は出来ないのが当たり前。
・出来ないことを前提に考え、出来なかったときにどうするかを考える。
出来なくても、失敗しても、コンティニューすればいい。
何事も「復活あり」で考えて良い。
・「難しい」はNGワード。難しいと言わない。
難しいというから難しくなる。
・毎朝、鏡に向かって、「私、最高!!」と笑ってみる。
行動で脳は変わる。
どれも、私にとっては、目から鱗のことばかり。
でも、その言葉に、とても救われました。
傾聴に関わっていくと、相手の気持ちや自分の気持ちについて、心のアンテナを向け、考えるようになります。
相手の言葉の意味を感じ、繊細に受け止めようとし始めます。
相手にどの言葉を使って話すのが最適か、厳選するようになります。
相手の言葉は、額面通りの意味だけなのか、隠された意味があるのか。
声のトーンや言い方など、言葉に含まれたものも気になり出します。
全体に感性が高まり、人間の深さ、面白さ、複雑さが見えてくることでしょう。
人間が面白く、複雑で、完璧などなく、可愛げのあるものだと感じれば、周囲にも、自分にも、必要以上に厳しく当たることも少なくなり、優しくなれるでしょう。
自分や周りを追い詰め、息苦しく生きることも減るでしょう。
昔の私がそうだったように。
私は、昔の私のように苦しい辛い自分に気づきもせず、傷つきながら、息苦しい人生を送っている人が、心の奥から呼吸して、自分らしく笑って生きるお手伝いを生業にしたいと思っています。
手伝いと言っても、本人が気づき、向き合い、導きだし、受け入れるしかないことです。
私が出来ることは、ただ、そばで、「今のあなたはそうなんだね」と寄り添い、一人じゃないと感じてもらうこと。
本人の気持ちを繰り返しや伝え返すことで、本人が自分を知るための鏡となること。
それぞれの過程を助ける強力なツール「傾聴」を伝えること。
それくらいだと思います。
私自身、もっと自分の感度を上げ、より繊細に細かく、気持ちに沿えるよう精進したいと思います。
私という人間の器を大きくし、より精度の高い澄んだ鏡になろうと思います。
また、人に伝える力、人が安心できる心地よさ、親しみやすさのスキルも磨きたいと思います。
かつて私がそうだったように、講座を通じて、安心して相談したり、笑いながら勉強を続けられる場所や仲間に出会えたら素敵だと思います。
そのような場が提供できる講座にすることが、私の希望です。